桃の花粉とり

 職場(北杜市で標高は約700m)の桃の木です。甲府に比べると開花は遅いです。ここでは、今が花粉のとりどきです。(今年は去年より暖かく早い)桃の品種には花粉が多い品種と少ない品種があります。(基本的に白桃系は花粉が少ない)
花粉をとる時期の目安は花が開く直前、バルーン状が良いです。
花粉をとることは、同時に摘蕾することにもなります。長果枝(30センチ以上)と中果枝(20〜30センチ)は枝の上部・根元・先端を、短果枝(20センチ以下)は上部・根元を摘蕾します。長果枝は4〜6、中果枝は3、短果枝は1蕾を残します。主枝と亜主枝の先端は成長促進させ、樹形を整える目的で花はつけません。上の写真は摘蕾、摘花の前と後です。
花をとれたら採葯器にかけます。やり方は、花を一握り掴み、挿入口に入れて5秒待ったら左側の蓋を開けて花殻を出します。
取り出した葯をふるいにかけて、開葯器にいれます。
20℃で12時間待つと出来上がりです。開葯器の中には保湿のための水をセットします。
花粉を増量するための片栗粉と混ぜた状態です。容積比で、スモモ、オウトウでは2〜3倍程度、モモでは5倍程度が目安になります。毛ばたき(ダチョウの毛)を使って受粉させます。受粉できる条件は15℃以上、風が少ない時が理想です。毛ばたきによる受粉では10a辺り3kgの花(蕾)が必要となります。桃は白鳳などの品種、スモモはハリウッドを使用します。オウトウは自家不和合性であるため、異なる品種の花粉を用いて受粉する必要があります。

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