スモモの剪定と剪定枝炭つくり

施肥や圃場の環境整備に時間がかかってしまい、スモモの剪定は昨年の12月半ばから始めました。年が明けても剪定は続きます。
剪定した枝は、ただ燃やして灰にするのではなく、自作の無煙炭化器にて剪定枝炭にし、施肥の際に土に混ぜて使用しています。

落ち葉を集めました。

本日は2024年、12月31日の大晦日。山梨県早川町のほとんど車が通らない林道にて、落ち葉を拾いました。レーキでかき集め、チリトリを使って落ち葉を回収して、網の袋に入れていきます。
早川町は甲府より暖かいのか、見上げるとまだ葉っぱが木についていて今、落ちている最中のようです。軽トラ1台分、回収するのに2人で集中して約1時間かかりました。
ミノワンのどら焼きは下部の道の駅で売られていて美味しいです。
昨年、作った腐葉土は桃にタコツボ施肥する際に一緒に混ぜて使ったため、今は空になっています。
回収してきた落ち葉を入れていきます。途中、米ぬかと水も混ぜました。
いただいた落ち葉も、ありがたく大事に使わせていただきました。
色々な種類の木の落ち葉が混ざっていて、綺麗です。美味しい果物や野菜は良い土からできると考えています。土作りは大事にしていきたいです。

桃の施肥をしています。

北側の斜面なので、日が落ちるのが早く、寒いです。バックホーでの穴掘りに2日間かかりました。
藁をかかえ、斜面を行ったり来たりする作業はかなりキツい作業となります。
作業は疲れますが、ふと顔をあげると甲府盆地を眺める事ができ、気持ちが良いです。

施肥後の藁の敷き方

藁は幹から20センチくらい離して、束ねてある方を外側に放射線状に敷きます。20センチ離す理由は虫が木に入らないようにするためです。藁は22束使いました。

桃の若木の施肥を始めました。

早朝、バックホーで穴を掘りました。こちらは2年目の桃の若木です。主幹から約1.5mの位置から約2mの長さ、深さ70センチ程度、条溝方式で東西南北に掘りました。
穴を掘る際に、上層の土を穴に向かって右側、下層の土を左側に置きました。上層と下層をわざわざ分けたのは天地返しをするためです。ここの土壌は粘土質で、土が硬すぎて根が伸びない可能性があるので、土壌を柔らかい状態に改良したいと考え、天地返しをすることにしました。
こちらは今年、植えた桃の若木です。1年目の若木はロの字に穴を掘りました。

桃の摘花作業をしました。

黄金桃。たくさんの花がついています。
貯蔵養分を花や実にとられたくないので、摘花を行います。摘花前。
摘花後。
心強い助っ人に摘花を手伝ってもらいました。
定植して1年目の桃の花は全てとってしまいます。

夢桃香を定植しました。

夢桃香は山梨県で作出された、早生の桃です。この場所に植えます。まず穴を掘りました。この場所は地中60センチくらいのところにアスファルトの層みたいなものがあり、ちゃんと育ってくれるか不安です。
今回は初めから少し斜めにして定植しました。
それほど広くない畑ですが、4本定植しました。

昨年、定植した桃の剪定をしました。

まず、竹を取りに行きます。場所はうちの荒れ果てた畑です。
数年前はまだ、畑でしたが、今では立派な竹林に、なってしまいました。整備と竹とりと、一石二鳥です。
まだ子供の木なので、暖かくなり始める3月に剪定を行います。こちらは、剪定前の木です。1年間放っといてしまったので、理想の形から離れてしまっている木もあります。
剪定を終えたら、竹を使用し、第2主枝を斜め45度程度に誘引します。
のぼりあげの畑と呼んでいます。日当たりは良好です。
今日1日では終わりませんでした。3月、引き続き、進めていきます。

剪定バサミの研ぎ方(岡恒)

剪定バサミの定番、岡恒の歯の研ぎ方をYouTubeで学びました。使用する道具はダイヤモンドシャープナーです。
ペンで差しているところが刃ですが、今までは、ただ闇雲に研いでいました。ここでまず、岡恒の剪定バサミの刃の構造について知る必要があります。このペンで差している刃をYouTuberの方はハマグリ刃と呼んでいました。(刃物の鎬(しのぎ)と刃と先の間「切れ刃」が、あたかもの貝がらのようなふくらみを持たせて研いであることをいう。)そして、もう一方の刃を受け刃と呼びます。ハマグリ刃をよく観察すると、実際に枝を切断する刃のきわ、0.7mmくらいで角度が変わっていることが分かります。
ハマグリ刃の裏も0.3mm程度角度が変わっています。これらの角度を意識して研ぐのと意識せずに研ぐのとでは仕上がりに雲泥の差が出ます。それでは角度についての便利な考え方を次に書きます。
メーカーによるハマグリ刃の表の研ぐ角度は23度、裏の研ぐ角度は15度とのことです。まずシャープナーを写真のように刃に対し、90度にあてます。その半分で45度、さらにその半分が目標の23度くらいとなります。裏の15度は表の23度より角度が浅いと考えれば良いです。
研ぐ時の持ち方です。私はこのように親指と人差し指で白い方の持ち手をホールドするように持ちました。
23度の角度を一定に保ち、ダイヤモンドシャープナーを前後に動かして研ぎます。
裏はこのように持ちました。
表より浅い角度で研ぎました。研いだ後、試しに紙を切りましたが、スッと刃が入り切ることができました。アルスの剪定バサミの場合は表1.2mm、裏0.2mmとのことです。剪定バサミを研ぐことは、今までなんとなくでやっていてうまくいかなかったですが、改める事ができました。敵を知り、己を知れば100戦危うからず。孫子の兵法の言葉が身に染みた、DIYとなりました。

桃の剪定、車枝の処理。

桃の木、開心自然形2本主枝仕立てです。しかし、荒縄で縛ってある少し下のところが、車枝になっています。車枝になると、1番太らせたい主枝が細く弱ってしまいます。そのため、荒縄で縛ってある主枝を中心として、向かって右側の枝を切りたいです。しかしながら、いきなり大きく切ると、そこの空間に枝が無くなり収量も減ってしまいます。そこで、切りたい枝を根元で縛り、実を成らせて枝を弱らせてから、翌年か翌々年に切ることにしました。
使用するのはマイカ線です。15センチくらいを折り曲げ、親指と人差し指の先に輪を作ります。
輪を枝に沿わせる様にマイカ線を、枝の根元につけます。
15センチに折り曲げた短い方ではなく、長い方のヒモを写真のように、枝の根元に巻きます。この時、出来るだけ強く巻きます。
ぐるぐると強く締め付けて巻いていくと、ヒモの先端が出てきました。
ヒモの先端を輪に通します。
輪に通したヒモを親指で押さえています。
人差し指で持っているヒモの方を引っ張ります。
これで縛れました。
最後に余分なヒモを切ります。
車枝を解消したり、主枝、亜主枝の高さを調整したり、桃の木の形は人がコントロールしてあげなければ良い実を成らす木にはなってくれません。手がかかりますが、だからこそ、その木の事を考えることになり、愛着が湧いてきます。

植え付けから丸3年、本剪定。

開心自然形2本主枝仕立て、3年目です。既に秋季剪定で、徒長枝を切ってあります。主枝には竹を添えてありますが、亜主枝にはまだ添えていません。そろそろ、骨格枝である亜主枝を決めたいところです。
まず、右側の第1主枝の角度がつきすぎているので、マイカ線で下に引っ張ります。
分かりにくいですが、第1主枝が少し下がりました。
亜主枝の候補を決め、竹を添えました。亜主枝候補の枝はやや内側を向く内向枝でしたので、マイカ線で引っ張り角度の調整をしました。
違う角度から見るとこんな感じです。
第2主枝の剪定前です。
第2主枝の亜主枝候補の枝にも竹を添えました。角度の調整は最後に行いました。
第2主枝の亜主枝2本は竹で誘引し、剪定を終えました。
別の木の方です。同様に剪定していきました。
第2主枝。
全体。
通りかかった大ベテランの農家の方に枝と竹を使ったつっかえ棒の作り方を教わりました。無料ですし、素晴らしいアイディアです。
骨格枝である亜主枝が少し下がってしまっていたので、つっかえ棒で上げました。今年はまだ良いですが、来年は帆柱という柱を建て、骨格枝をワイヤーでつる必要がありそうです。
第2主枝の角度を少し下げました。
1本目の木です。
作業を終えました。

炭つくり器の実験

前回、書いたドラム缶で作っていたものは炭を作る道具です。果樹農家は毎年、すごい量の剪定枝がでます。ただ、燃やして灰にしてしまうのはもったいないので、炭を作ろうと思いました。
燃しつけに広告を使います。
ドラム缶の底は酸素が入っていかないように、隙間を埋めるため、土を少し被せます。
剪定枝を燃していきます。
できた炭は写真奥のドラム缶に入れていきます。ドラム缶のフタを閉めれば酸素がないので、火は消えます。
何も使わずに、ただ、剪定枝を燃やした場合、ほとんど炭はできず、灰になってしまいます。しかし、この器具で作ると炭がたくさんできます。できた炭は畑に戻します。